Legacies

 弟子と師の関係は、魔法使いの典型的なイメージとして知られている。そして、多くのそうしたイメージがそうであるように、これもまた事実が元になっている。魔術の師は、その徒弟に、自らの魂を神秘的な使命…なんらかの原型に対応したもの…を通じて鍛え上げる方法を教えることができる。この手法がLegacyである。努力を傾けLegacyを修得するに至ったものは、呪文を行使することなく使える力―言い換えれば、矛盾を起こさずに使える力を手に入れる。
 多くのメイジは、Legacyとは魂が覚醒から次の段階へと進化することだと考えている。Legacyを学ぶということは成熟した魂がその「成人期」へ到達するということであり、人生のより所とする使命を選び取るということでもある。多くのArcanumを学び、PathとOrderの模範となったとしても、選んだLegacyがそのメイジの第一の特徴とされるほどのものだ。
 使命に付き従うなかのある段階で、メイジはLegacyの力を引き出せるようになる。この授かりものによって、メイジは呪文を使うことなく天上から力を引き出せる段階へと到達する。まるで常人が何かをするときのように現実を変化させる(Legacyによって決められた部分だけだが)ことができるようになる。
 ほとんどの場合、Legacyはメイジと自分自身の魂(と、Legacyを教える魔術師)の間で行われる個人的なものだ。とはいえ、中には同じLegacyを学ぶ者同士の繋がりを育てていく社交的なケースもある。こうした場合、その参加者は、CabalやOrder,協議会といったレベルの上にたつ秘密の社会を形成する。こうした集団に参加するメイジは、たとえ互いに争うことになったとしても集団ののことを優先することを承諾せねばならない。
 Gnosis3で、メイジはLegacyを学ぶことができるようになり最初の能力を得る。Gnosis5と7で、より高い段階へと進むことができる(各Legacyには三つの段階が存在する)。他のLegacyを学ぶことなくGnosis4まで待てば、新しいLegacyを作り出すことが可能になる。このLegacyの新しい段階へと進めるのは、Gnosis6と8が必要になる。
 LegacyはPathによって決まるが、特定のOrderは他のPathに属するLegacyを教えることができる。一旦Legacyを学んだら、別のLegacyを学ぶことはできない。一度魂の歩むべき道を選択したならば、その道を最後まで歩き続ける以外にない。