Soul Stones

 ソウルストーンは、メイジ自身の魂を切り出して物質的な形へと変化させたもの、魂の欠片だ。これを使うことで、Vulgarの魔術をCovertとして使える場所である"領地/Demesne"を作り出すことができる。これによる恩恵は、メイジが注意深く振舞う限りにおいてはソウルストーンを作ることの危険を大きく上回るものだ。
 大きな価値のあるものだけに、ソウルストーンの作成は作成者自身の潜在力をすり減らす。1ドットの(ポイントではなく!)意志力が失われ、さらに1ポイントのマナを消費する(この意志力の喪失は経験点8点で買い戻せる)。しかし、代償はこれだけではない。ソウルストーンを作ることで、メイジが超越へといたる可能性は少なくなってゆく。ソウルストーンを一つ作るごとに、Gnosisの最大点数が1づつ減ってゆく。霊的な潜在能力を一時の力と引き換えにしているのだ。最後に、ソウルストーンの作成は傲慢を呼び起こす。メイジのWisdomが3以下でない限り、ソウルストーンを作ったことによってダイス2個でWisdomの退行ロールを行わなければいけない。
 ソウルストーンの見た目は個々に異なるが、基本的な形態は作成者のPathによって決められる。全てのソウルストーンが実際に「石」なわけではない。アカンサスのソウルストーンならば、植物や木の形になる。そしてスリサスならば、動物に関係したもの…爪、牙、骨、皮、そして毛皮などになる。
 ソウルストーンの寿命は、その作成者よりも長くなりうる。そして、作り出されている私有地もまた、永遠に存在しうる。もしソウルストーンが破壊されても、内に込められた魂が戻ることはない。失われたGnosisの最大値が戻ることはなく、さらに領地も失われる(ただし、その領地のソウルストーンがそれだけならばだ)。ソウルストーンが破壊される前ならば、作成者はその中の魂を再び取り戻すことができる。そのためには、まず最初に物質的にそれを回収し(領地から取り外すなど)、1点のGnosisを犠牲にする必要がある。このために失ったGnosisは、通常どおり経験点で回復できる。この過程を経て、ソウルストーンによって失われたGnosisの最大値を1点回復することができる。もちろん、そうすることでそのソウルストーンが領地に与えていた力は失われる。また、自分の作ったソウルストーンでなければ魂を取り戻すことはできない。他人の魂を自分のものとすることは不可能だ。
 ソウルストーンは、再生不能ダメージを与える魔法でのみ破壊でき、攻撃者はソウルストーンに触れていないといけない(ソウルストーンは共感魔術の対象にできない)。
 また、他者のソウルストーンを所持しているメイジは相手のメイジの肉体をコントロールできる(明日紹介されるように)。それによって、作成者のマナを勝手に引き出すことも可能になる。