Hallows

Hallowは天上から漏れ出た(あるいは、堕落以前から循環を続けて地上に残っている)純粋な魔法のエネルギーが土地全体に充満し、奇妙なことが起こるようになったり土地全体が魔術に掛かったようになった土地のことだ。活用のしかたを知っているものにとっては、こうした場所は計り知れない価値を持つ。
 Hallowは、眠れるものにさえ感じ取れるほど強い魔法の流れを持っていることが多い。眠れるものと覚醒者双方ともにHallowに強い魅力を感じるが、眠れるものの場合はそれが何故なのかわからないだろう。より重要なことに(メイジの観点では)、こうした土地にいる眠れるものは覚醒する可能性が高い。有名な逸話や評判のある場所は、今現在Hallowであるとは限らないにせよかつてはHallowであったことが多い。そして、ほとんどは正しく目覚めさせれば再びHallowとなる可能性を秘めている。
 Hallowにまつわる噂がどのようなものかは、その土地のエネルギーがもつ響鳴によって決まる。宗教的な祭壇であれば訪れるものに神秘的な畏敬の念をT感じさせるだろうし、聖なる森ならば自然に対する尊敬を感じる。穢れたエネルギーをもつ場所はゾッとするような雰囲気をもち、髪の毛が逆立つような感じがするだろう。Hallowは次々にその所有者を変えていくが、所有したものたちは揃ってある感覚を覚える。皆、それが通常の場所でないことを感じ取るのだ。肥沃であれ枯れた土地であれ、あるいは邪悪であっても神聖であっても、Hallowをみまちがえることはない。
 最も力の強いHallowは、高い場所にあることが多い。山の頂上や塔の頂点などだ。しかし、他の多くのHallowはどこにでも存在しうる。裂け目の間の暗い隙間や穴の中などでも良い。どこに現れるかを予想することは不可能に近い。

Hallowの響鳴
 Hallowから流れ出るマナは非常に純粋であるが、常にそうというわけでもない。Hallowの中には、流れ出るときにユニークな響鳴を持つものがある。こうした場合、その響鳴は比較的弱く、野生や生命といった性質であることが多い。強力な魔法が日常的に周辺で使われていた場合には他の響鳴を持つこともある。例えば、何の響鳴も持たないHallowに魔術のための修道院を建てたならそのHallowは静寂や集中の響鳴を帯びるだろう。
 響鳴を持ったHallowであっても、外部からその響鳴を強めるような干渉が長年途絶えていればその響鳴を失ってしまう。100年も経てば、どんな響鳴でも失われてしまうだろう。響鳴を変えようという意思をもって対立する魔術が恒常的に周辺で行われれば、響鳴が変化するまでの時間は大幅に短縮される。the resonance, that time can be truncated significantly.

穢れたHallow

 Hallowは汚染されることがある。無意識のこともあれば、事故によることもある。あるいは、故意に引き起こされることもある。強い負の感情、有毒な廃棄物、あるいは地術(東方のメイジはこれを風水とよぶ)による干渉などによって、Hallowの性質が使用するには不愉快すぎるものになったり呪文に歪んだ力を与えたりするようになる。
 穢れたHallowは、毒を含んだ魔法を周辺に撒き散らすようになる。牛乳は固まり、作物は枯れ動物や子供が病気に冒される。幽霊や堕落した精霊をひきつけ、テレビの電波が届かなくなる。あらゆる種類の不幸が穢れたHallowの周辺に襲い掛かる。火事が自然に起こり家々を焼き尽くし、妊婦が流産し、悪意のある精霊が世界に入りやすくなる。