The Awakened City

 "島に集まった者たちの緩い団結は、すぐに魔法使いによって導かれる都市へと発展した。彼らは都市の名を「海原の尖塔」を意味するアトランティスとした。時がたつにつれ、魔法使いたちは都市をよりよく治めるためにそれぞれ様々な役割を果たすようになった。それは例えば兵士であり、学者であり、人々を導くためのいわば神秘に仕える僧侶であった。
 魔法使いたちは、いまだ暴かれていない秘密―過去、現在、未来に渡ってすべてを支配する法則―の手がかりを求め、再度自分達が捨て去った地を訪れた。土地の人々は彼らの力を目にし、それを噂や伝説として広めた。少なからぬ人々が魔法使いの島として名高いアトランティスを求めて旅立った。しかし島が地図に記されることはなく、星が航海者を島へと導くこともなかった。ただ、夢の啓示を得たものだけが島へとたどり着くことができた。
 噂は別の呪術士たち、独自に天の知識を得るに至ったものたちにも届いたが、そういったものたちはごく少数だった。彼らの多くは、力を誤ってつかったばかりに自分自身を滅ぼすか、魔術の力を恐れた一般人に殺されてしまうかだった。神秘の技を極め、体系化することができたのはアトランティスのみだった。"