今週は敵などの紹介

The Acamoth

 アトランティス人が建造した天への梯子が崩壊したとき、世界を隔てる境界が消失し、奈落が口をあけ、その深みに潜む霊が堕落界へと侵入した。それ以来、その多くはまどろみながら自らを生み出した暗黒の中に戻るための力を蓄えている。彼らの中でも最も危険なものが、奈落への道を開こうとする悪魔的な精霊、アカモスである。彼らは、好奇心の強い―あるいは堕落しきった―メイジと契約を結ぶだけの力を保持している。守護し導くことを申し出、失われた秘密や力についての莫大な知識を与えようと持ちかけてくる。彼らはその代償として、彼らを輩出した空虚―すなわち彼らが今も求め焦がれる奈落との繋がりを作るために覚醒者の魂にあるアストラル界を利用させることを要求する。アカモスと契約したものは、忘却への道を歩み始めることになる。
 覚醒において、メイジは魔法が自分の周りに存在していることをまず悟る。アカモスはより高い”覚醒”を約束する。アストラル界の夢と悪夢を通じてより大きい力を与えようと言ってくるのだ。誰も到達したことのないほどの知識と力を約束するが、その代わりAstral Journeyの間覚醒した魂の支配権をアカモスにあけわたせ、というのが彼らの要求だ。これを承諾した魔法使いのAstral Journeyは、アカモスの意志に支配された明確な悪夢へと変わる。
 契約によって、アカモスはメイジのオネイロスへアクセスし、悪夢を呼び出して奈落の愛撫を再び味わうことができる。覚醒した魂のオネイロスとテメノスを通じてのみ、アカモスは故郷と接触することができる。アカモスのもたらす悪夢は破滅と発見に満ち、ダンテ、ゴヤボッシュの見たものに似ている。そして、メイジの悪徳に関係している。高慢さに満ちた破滅的なもの、怒りと殺戮の溢れる殺人現場、淫らな血と肉の酒宴…悪夢にも様々な種類が存在している。
 この経験はゆっくりとメイジの意志を支配していき、決意を弱めるとともに誘惑を囁く。悪夢と同時に、メイジのWisdomは矮小なものになっていく。自らの支配権を完全に明け渡したとき、魔法使いは普通ならば決して訪れることのなかった、アカモスによる堕落を受け入れなければならなくなる(しかるべき判定を行う)。 夢見るものの魂が堕落するたびに(そしてWisdomが下がるたびに)アカモスは3点の精気を得る。結果として得た精神異常一つごとに、2点の意志力を得る。メイジこれから逃れるまでの経験で永遠に変化してしまうが、魂に加えられた暴行から得るものもある。アカモスは約束したものつまりを一つ、あるいはもっとかなえてくれる。つまり、力を与えてくれるのだ。恩恵は様々で、journeyの危険さによって度合いが変わる。メイジがより多くの誘惑と堕落を耐え抜けば、より大きな報酬が得られる。メイジが受けたdegeneration判定1回ごとに、その成否に関わらず一つの恩恵が得られる。