精神/Mind

司るもの:コミュニケーション、幻覚、精神投影、精神操作、テレパシー
 このArcanumは、思考を持つ存在全て―人間、動物、精霊、そしてそれ自身と環境とを区別できる全ての存在―が共有する世界意識と繋がるものだ。思考・夢・感情・動機・記憶・本能・教訓・発想がこのArcanumだ。精神を学ぶものたちは意識ある生命の統一意識について知ろうとしている。彼らは神秘的な意識を内に向け、一つの真実―全ての存在は、それを見るものの内にのみ存在するということ―を見出している。
 精神のArcanumは、うぬぼれた夢想に自分を見失うことがなく、社交的で、熟慮することを知っているものでなければ扱えない。精神のArcanumを学ぶメイジは対話することに長けている。「対話」が他人との社交的な交渉ごとでも、豊かで生き生きとした精神生活についてであっても同じことだ。その中でもごく少数は、存在というものに関するより優れた考え方を探すという熱情に取り付かれ、肉体面を無視している。しかし多くは、彼らの信じる「純粋な地球の形」の必要性を否定し、彼ら半ば狂った苦行者たちと距離をおいている。どちらにせよ、Mindを学ぶメイジたちは、時がたち、以前には文字通り理解することもできなかった考え方を理解できるようになるに従って根本から変化していく傾向がある。


一つの心、二つの思考/One Mind, Two Thoughts (Mind •)
 この呪文によって、メイジは二つの別個な思考を同時に行うことができるようになる。しかし、どちらの意識も肉体的に大きな負荷の掛かる行動に向けることはできない。メイジは意識の中に平行に二つの処理を作り出し、二つのことを切れ間なく考えつづけることができる。しかしその間は、激しかったり骨の折れたりする肉体的な行動をすることはできない(例えば、重要なスピーチの草案を考えながらコンピューターを修理するとか)。しかし、二つの思考の片方を、極めて簡単な肉体的行動に振り向けることは可能である(同じように草案を考えながら地方紙のための社説をキーボードで打ち込むとか)。