生命/Life

司るもの:病気、進化、癒し、変身、活力
 生命は、活力…すなわち生物と単なる物質とを分ける不可思議な輝きに関するArcanumだ。ウイルスやバクテリアに始まり、複雑な植物や動物に至るまでがこのArcanumの分野だ。生命の力によって、メイジは病気を癒し、あるいは病気にし、痛ましい傷を治し、無から生命を作り出すことが可能になる。加えて、自身の身体能力を自然な範囲を大きく超えて高めたり、好きなように外見を変えたりできる(表面的な容貌から、生まれつきのもの…身長、体重、体格、年齢、さらには性別まで)。生命の営みをとめたり、加速したり、反転させたり、さらには全く違うものに変化させることができる。
 生命のArcanumを修得しようとするものは、大抵の場合二つの種類のどちらかに分けられる。片方は、生命の素晴らしい多様性を受け入れ、何かに強制されたかのように夢中に生命の謎を追い求める人々である。この種類のメイジたちは、向こう見ずにも最高、あるいは最低の人生―同じように生命の秘密を求める人間だけが共有できる熱情に突き動かされる人生―に飛び込んでいく傾向がある。もう片方は、偉大な偶然の支配する生命の世界を操作し、要求どうりに動かそうという欲求に駆られた人々である。彼らは決して実現することのない生命のあり方を追い求め、神のような存在になることを望んでいる。彼らは、生命につきものの病気や苦痛といった偶発的事故から逃れようとしているのだ。

姿変え/Shapechanging (Life ••••)

Practice: 形態/Patterning

 メイジは肉体的な外見を変化させることができる。能力値やサイズまでもが、変身した生き物の平均値に合わせて変更される。この呪文によって、単細胞生物より高度な自然の生物であればなんにでも変わることができる。象やシロナガスクジラからアリや地虫までどんな姿をとることもでき、果ては羊歯やキノコにもなれる。メイジが不注意な場合、変身した生き物の精神構造の中で自分を失ってしまうこともある。知性が本能的反応や脳の化学反応に圧倒されたり、植物の場合には、そもそも神経構造が自発的思考に対応していない場合もあるのだ。