Law of the Natureのリーダー
名前:根齧り 性別:男 年齢:72
美徳/悪徳:希望/傲慢
コンセプト:ドルイド

外見:毛皮を纏い、伸び放題の髭を乱雑に編んだ巨漢の老人
Path:Tyrsus Order:Silver Ladder

霊知:5 賢識:9

アルカナ:生命5 精霊3 精神3 原質2
 根齧りは、偏屈なメイジと見られている。森に住まい、滅多に街には出てこない。身なりは原始人のようで、それでいて我が強く、頭ごなしに物を言う。街に住んでいるメイジで、彼に進んで関わろうとする者はほとんどいない。だが、そういった見方は彼の一面だけを見ているに過ぎない。確かに彼は、人間と関わるのは苦手だ。だが、自然の法則には―そして、あらゆる魔法を統べる天の法則にも―誰よりも親しんでいる。彼は頭で考えるまでもなく賢識の本質を理解しているし、おそらくは誰よりも忠実に賢識の道に従っているのだ。
 一方で、彼が自分勝手で我侭な人間であるというのも真実だ。何かが欲しいとなったら、それを手に入れるまでは止まらない。彼自身その性癖を理解していて、それゆえに自然の中に篭っているのだ。霊地は都市を離れた場所にも数多く存在しているが、そういった霊地を積極的に確保しようというカバルは(都市の霊地を欲しがるカバルに比べれば)さほど多くはない。LoNは人里離れた霊地を支配(当然ながらその中の全部ではないし、半分にも届かないだろう)し、都市の揉め事には手を出さない。それで上手くやってきたのだ。
 現在、彼は協議会からの独立を考えている。都市との繋がりを絶って、自分たちだけでやっていこうと考えている。だが、もし独立するとなれば協議会も黙っていないだろう。協議会にもそれなりの立場というものがあるし、独立したLoNが将来自分たちを脅かす敵にならないとも限らないのだ。

郊外を取り仕切るカバル、Law of the Nature
紋章:絡み合う蔦に飲み込まれる猛禽
 Law of the Nature(以下LoN)の領土は、海岸沿いの一帯だ。LoNはそもそも、ネイティブアメリカンのメイジが、海から訪れる存在を見張るために組織したカバルだ。白人の入植やさまざまな抗争を経た今では、カバルの様子や文化も当時とは全く違った物になっている。
 今のLoNは、自然主義者の集まりといった要素が強い。その中でも、自然保護団体的な立場を取る者もいれば、自然に近づくことで自らの変革を目指す修行者もいる。周囲からは変人の集まりというように見られており、実際協議会にも形だけ参加しているに過ぎない。
 このような状態のLoNだが、そもそも持っていた役割が完全に失われたわけではない。シアトル周辺の海岸線は、影界との「境」になっている。影界と物質界を隔てるゴーントレットが極めて薄く、ほとんど魔法を使わずに行き来できるほどだ。設立当時のLoNは、ある強大な精霊に住処とエッセンスを供給する約束をし、影界からの侵入者を防いでいた。今でもエッセンスの供給は行なわれているが、カバルのメンバーにとっては「昔からの慣習」という程度の認識に過ぎない。その本当の意味は、もはや誰も覚えていない。エッセンスの供給が途切れれば、もはや影界と物質界の間を塞ぐものはなにもなくなる。あるいは、エッセンスに飢えた精霊が暴れだすかもしれない。そして、それは明日起こるかもしれないのだ。

White Ravenのメンバー

名前:破れ尾/Broken tail feather 性別:男 年齢:20

コンセプト:裏方

外見:目つきが鋭く、近寄りがたい雰囲気
Path:Moros Order:Adamantin Arrow
霊知:4 賢識:3

アルカナ:物象5 死4 原質1 力象1
 破れ尾は、表向きには白鴉のメンバーではない。それどころか、どこのカバルにも所属しないメイジとして、危険人物とみなされている。彼がそういう立場にいるのは、ひとえにカバルのためだ。表立って出来ないこと―たとえば他のカバルへの攻撃であるとか、非人道的な行い―を行い、泥を被る。それが彼の役割であり、彼が負の面を引き受けるからこそ白鴉は白いままでいられるのだ。
 彼は、カバルに絶対の忠誠を捧げている。自分が白鴉のメンバーだと自白するくらいなら死を選ぶだろう。だが嘴は、破れ尾を切り捨てることを考えている。彼の存在はカバルにとって危険すぎると考えているのだ。忠誠を捧げていたカバルに裏切られたとき、彼が大人しく従うのか、逆らうのか、それとも別の道を選ぶのか…それはそのときになってみなければ分からない。

White Ravenのメンバー
名前:風切羽/Flight Feather 性別:女 年齢:22

コンセプト:斥候

外見:極端に目立たない印象の女性
Path:Acanthus Order:Silver Ladder

霊知:3 賢識:5

アルカナ:運命3 時間2 精神3 原質1
 風切羽は、ある意味ではカバルの最重要人物だ。彼女の役目は、いわばカバルの斥候役だ。他のメンバーの前に立ち、状況を見渡し、伝える。状況は刻一刻と変わっていくものだが、彼女はその変化を予測することに長けているのだ。政治、交渉、荒事に至るまで、彼女の能力はほとんどありとあらゆる状況で役に立つ。今このカバルが存続しているのは、風切羽がもたらす情報があってこそのこと…情報がなければ、的確な判断を下すこともできはしないのだ。風切羽なくして、どんな鳥も飛ぶことはできないのと同じことだ。
 彼女はある物を探すためにWhite Ravenに所属している。それが何なのかを知るのは彼女自身だけで、太古の昔に失われたアーティファクトだとも、単なる思い出の品だとも噂されている。おそらくは、それが見つかったとき彼女はカバルを離れるのだろう。そうなったら、White Ravenはどうなってしまうのだろうか。
 

White Ravenのリーダー

名前:Keen Bill 性別:男 年齢:26

コンセプト:切れ者

外見:人当たりのよさそうな成年
Path:Obrimos Order:Silver Ladder

霊知:3 賢識:7

アルカナ:力象4 原質3 生命3

 鋭き嘴を名乗る、White Ravenのリーダー。一見人が良さそうに見えるが、それは単なる仮面に過ぎない。「人の印象の八割は第一印象で決まる」とも言われるが、嘴はまさにそれを実践している。
 彼はいわゆる「いい人」に見えるし、大抵はまったくその印象どおりに振舞う。だが仮面の奥には、冷酷かつ聡明なもう一つの顔を隠している。彼の周りの人間は皆それを知っているし、それゆえに彼をリーダーとして認めているのだ。
 嘴は、味方にとっては信頼でき、敵にとっては極めて危険な男だ。彼に悪意を持って近づいた人間は、身をもってそのことを知るだろう。

Silver LadderのCabal、「The White Raven
紋章:王冠を被った白い鴉 
 白鴉は、Silver Ladderのメイジ中心のカバルだ。かつては協議会の中でも1,2を争う実力を持っていたが、政治闘争に敗北した結果、現在ではむしろ弱小なカバルといえる。となれば加入を望むメイジも少なくなるのが道理というわけで、かつてのようにSilver Ladderだけでカバルを構成するというわけにはいかなくなっている。
 このように厳しい状態にある白鴉だが、侮ってはいけない。カバルがまだ強大だったころの遺産を使い切ったわけではないし、なによりも小規模になった分結束は強まっているのだ。かつての白鴉は内部の確執によって敗北した。だが、今の白鴉にそれはないだろう。確かに強くはないが、戦うとなれば徹底的に、最後の一人が倒れるまで戦うはずだ。そしてそうなれば、勝った側も無事では済まないだろう。

Onyx Sphinxのメンバー

名前:Satyr 性別:男 年齢:16

コンセプト:未熟な新人

外見:筋肉質で、精悍な印象のある少年
Path:Acanthus Order:Mysterium

霊知:1 賢識:8

アルカナ:運命2 時間1

 サテュロスは、最近メイジとして目覚めたばかりの少年だ。体は鍛えていても、経験は浅い。そのため、外の人間にはカバルの中の足手まといと考えられている。実際、彼自身もそれは自覚しており、何かカバルの役に立てるようになろうと努力を重ねている。
 おそらく彼は、あと数年もすれば一人前と言って差し支えないレベルに達するだろう。だが、今のところは、彼の存在はOnyx Sphinxのアキレス腱だ。この古く強力なカバルと事を構えようとする敵は、彼の存在を見逃さないだろう。