WoDとは

本書から始まる新WoDシリーズは、「モダンホラー」をプレイするゲームとしてデザインされています。PCが恐怖の対象に出会い、もがきながらそれを乗り越えていく…そういったシナリオをプレイするものと思ってください。本書には残念ながら、敵となりうるデータは幽霊たちしか記載されていませんが、あなたの想像力を駆使して、あるいはサプリメントのAntagonistsを利用することで、様々なパターンのシナリオを遊ぶことができるはずです。シナリオに困ったなら、書店に行ってホラー小説を一冊手に取れば、それがシナリオにできるでしょう。ただし基本的には、本書は今後のサプリメントのために基本的なルールを提供するためのものです。単体で遊びつづけることは正直困難ですので、別途Vampire:the Requiem(VtR),Werewolf:the ForsakenWtF),Mage:the Awakenings(MtAw),あるいはAntagonistsといったサプリメントの紹介をご覧ください。
もう一つ、旧作の展開にも触れておきます。WoDと名づけられたシリーズは、本書以前にも長らくホワイトウルフの看板商品として出版され、サプリメント数が増加するにつれて様々な設定が追加されてきました。しかし同時に、肥大化した設定を扱い切れなくなり、ある意味では非常に遊びづらいゲームになってしまいました。そこで、本書から始まった新シリーズでは設定を一新し、サプリメントにおける追加設定などはあくまで「選択して導入するものだ」と位置付けられるようになりました。VtRに代表される基幹サプリメントも、記述が整理されてそれだけで長期の(あるいは短期でも)プレイに耐えるものになっています。それ以外のサプリメントを導入すれば面白く遊べるでしょうが、多数のサプリメントを導入しなければ遊べない、詰まらない、ということはないと思います。